10年半の思い出

愛犬のマリンと出会ったのは小学3年生の夏。
母がシェパードが好きで、独身の頃飼っていたこともあり、
私が「犬を飼いたい」と母に相談したところ、自然とシェパードの子犬を迎えることに。

マリンを始めてみたのは、田舎の警察犬の訓練所。
訓練所のシェパードのメスが子供を7匹生んだため、販売されているという情報があったため、現地に向かったところ、かわいい丸っこいシェパードが6匹。
1匹は訓練所で警察犬として育てるとのことで、6匹の中から選ぶことになりました。
母から「どの子がいい?」と聞かれ、
訓練所のグランドで思い思いに遊ぶ子犬を見渡し、
一番元気な子を見つけて「この子がいい」と話したところ、
訓練士のおじさんが「この子はすごくわんぱくで大変だと思うけど、そのぶんかわいいよ」と言ってくれました。

名前は、その子の誕生石「アクアマリン」から
「マリン」と名付けました。

食欲は目を見張るものがあり、散歩の後、急いで食べ過ぎて吐き戻してしまうほど。

私が中学生のころまでは毎日散歩、餌やりをし、夜、寝る前は
マリンと話すのが日課でした。
親に言えないような悩みや恥ずかしいことなど、
もちろん返事をしてくれるわけではありませんが
悩んでいるときは顔を覗き込んできたり、楽しい話をしているときは尻尾を振っていたり、私の感情をとても理解してくれていました。

私が高校生、大学生になると部活やバイトで帰りが遅くなり、散歩は母に行ってもらうことが多くなりましたが
夜のお話をすることは欠かしたことはありませんでした。

マリンも年を取り、足取りが悪くなった様子を見て病院に連れて行ったところ、
「変形性股関節症」と診断され、徐々に歩けなくなっていきました。
寝たきりになってからは1時間ごとにアラームをかけ、褥瘡防止のため寝返りをうたせるなどの介護をしました。

診断されてから1年後、マリンは天国へいきました。

マリンは、私の人生にとても大きな影響を与えてくれました。
変形性股関節症で歩けなくなったマリンをみたことをきっかけに
資格をとりリハビリ専門職につきました。

いろんな話を聞いてくれたおかげで、いやなことから逃げずに挑戦することができました。

今でも本当に感謝しています。

私が、天寿を全うし天国でマリンにあったら、
「マリンのおかげで、人生をたのしめたよ、ありがとう」と伝えたいです。

27歳、大学を卒業し、医療関係の仕事をしています。
動物が好きで、犬2匹、亀3匹とくらしています。

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