こばっち。ベッドの上の貴女がふいに手を伸ばし、私の左頬を撫でてくれたこと、よく覚えています。

母さんが、貴女の孫がたった６６歳でそちらに行ってしまいました。貴女のように百まで生きるはずだった母さん。ずっと一緒にいたのに守れなかった。今、寂しくて涙を流しながら貴女へ想いを綴っています。

こばっちはベッドの上で過ごした日々の中でも、時々ベッドに腰掛けて足踏みをしていたね。絶対に諦めなかった。同じように母さんも諦めていなかったと思うし、私も病院から母さんの危篤を報せる電話をもらった時も絶望はしていなかった。ほんとだよ。そのくらい母さんは強く頑健だったから。

こばっち... 寂しいんだ。母さんともうかつてのように接することが出来なくなったのが寂しい。不思議なことだろうけど、未だに信じられないの。母さんが死んでしまったことが。

やっと夜が明けてきた病院のデイルームで葬儀屋さんに電話をしたし、斎場で母さんの骨を壊れないように慎重に集めたし、母さんのスマホも解約したし、手続きも色々したのに... こばっち、寂しいよ。本当に寂しい。