私の元へ来てくれてありがとう。
私に“生きること”を教えてくれてありがとう。
無知な私に沢山の事を教えてくれてありがとう。
“愛”を教えてくれてありがとう。

私が病気で“死ぬこと”しか考えられなくなっていた時、あなたは0.3キロと言う小さな命で、私の元へ来てくれましたね。
小さな命。
愛おしい命。
2時間毎にあげるミルク。
あなたが一生懸命に飲んでくれるから、寝不足なんて関係なかった。
とても幸せな時間でした。
日々大きくなっていくあなたの姿が愛おしくて、私は“死ぬこと”なんて忘れていた。

先天性腎臓奇形で、あなたの死が近くなった事を知った…
その時、正直に伝えるとね。
私もあなたと共に死にたかった。
病気が進行し、3ヶ月もご飯もおやつも食べれなかったのに、毎日元気な姿を私に見せ続けてくれていましたね。
懸命に生きる事を教えてくれましたね。
あなたの生きる姿はいつも輝き、とても素敵な姿でした。

最後の日。
寝ていた私を起こしてくれてありがとう。
あなたが私を起こしてくれた事、本当に本当に感謝をしています。
私に“死”と言うものを見せてくれて本当にありがとう。
あなたの少しずつ浅くなっていく呼吸。
死へと向かっていくあなたの姿を私に見せてくれてありがとう。
あなたが私を起こしてくれていなけば、“今”私はここにいなかったでしょう。
例え生きていたとしても死んでいる状態と何も変わらなかったでしょう。
私は“今”生きています。
あなたのお陰で、笑っています。
あなたを想うだけで私は一歩、また一歩と生きていく事が出来ます。
あなたと過ごせた日々、あなたが私に教えてくれたたくさんの事。
そのすべてが、私の一生の財産です。
大切な宝物です。
そして、私を力強く支えてくれています。

私に多くの喜び、幸せ、愛。
そして、苦しみ、悲しみを教えてくれて本当にありがとう。

私と共に生きてくれて本当にありがとう。