大好きな祖父
私の祖父は、身体障害者です。
このお話は母から聞きました。
祖父は、大人になってから障害者になりました。
一つは、耳が聞こえません。
原因は、インフルエンザで高熱が続いた為に、聴覚が落ちて片耳は全く聞こえなかったそうです。
補聴器をしても、ほとんど話し声は聞こえてなかったと聞いています。
もう一つは、原因が何かは分かりませんが、背中の骨を12本切断する大手術を経験しています。
現在の医学なら医療ミスになってしまうような事なのでやっていませんが、当時の医学はあまり進んでいなかったそうで、麻酔なしのまま手術をしたそうです。
当然、祖父は激痛の中、柱に掴まり耐えていたそうです。
消毒の交換も、傷口は開いたままガーゼのみ挟んでた状態で少し触れるだけで激痛だったそうです。
そんな大変な思いをした祖父ですが、家族に対する愛情だけは人一倍ある祖父でした。
現代は、自殺をする方が多いです。
私も、半年前までは家庭の事情で自殺を考えた事のある一人です。では何故、今、生きているのかと言いますと母に相談した際に祖父の事を思い出したからです。
あんなに大変な思いをしたけど、祖父は自身の人生に責任を持ち、母達や孫達に祖父の生き様を背中で教えてくれました。
今にして思えば、大変な経験をし人の手を借りなければ生活出来ないと自身で理解していたからこそ相手が誰であれ、人には優しく強く生きる事を伝えたいと思ったのでしょう。
私には、小学生になる娘がいます。
この先、辛い事や死にたくなる様な悲しい事が待っているかも知れません。
しかし、祖父がした経験を話し命がけで母を育ててくれた事や家族を最後まで愛してくれた事を伝えて行こうと思います。
このノートを空へ