ミク、ずっと愛しているよ。
2020年3月末、ミクは腎不全による尿毒症でお空に旅立っていきました。
10年前、私が嫁いできたばかりの頃、ぼろぼろな状態で庭に住みついた子猫がミクでした。必死に網戸をよじ登り部屋に入れてとガラガラの声で訴えてきたその日からミクと私は家族になりました。
ミクは私のことが大好きでいつもいつも側にいてくれました。
その頃、私はカウンセリングに通院したり夫にひどく当たったりと精神的に不安定な日々を過ごしていました。
大声で怒鳴ったり家を飛び出したりしたこともありました。
その度にミクは不安そうな目で私を見つめてきました。
自殺しようかと思った事もありましたがミクの存在が歯止めになってくれました。私はミクを心から愛していました。子供がいない私にとってミクは娘と同じ存在でした。
5年後にペットショップで売れ残っていた猫をミクの友達として家族に迎えました。でも、ミクはその子が気に入らなかったようでを嫌いました。ミクにとってその子の存在はストレスで私の愛情を奪ってしまう嫌な奴という認識のようでした。
私はミクを愛していると言いながらミクに寂しい思いばかりさせてしまいました。
約3年前、最愛の夫を病で亡くしました。病気が見つかって5ヶ月後のことでした。闘病中は猫達のケアもあまりできなくて病院に寝泊まりすることもありペットシッターの方にお世話をお願いしていました。
夫が亡くなって数ヶ月後に父が急死しました。
父の葬儀の後、たったひとりの妹が私の考えを誤解して腹を立て電話もラインも無視するようになってしまいました。
私は夫と父を亡くしひとりで生活する中で鬱状態になってしまいました。
そんな中でも生きてこられたのはミクがいたからでした。
夫と住んでいた古く大きな家にひとりで住み続けるのは寂しく冬は寒さが厳しいので私もミクも冬になると体調を崩していました。
私は前向きになろうとひとりで家を建てる決心をしました。
そんな矢先に母が亡くなったとお通夜の日に従姉妹から電話がありました。妹からは何も連絡がなく、そんな大切なことでさえ私に連絡してこない妹に怒りを覚えました。
仕事を1日休んで母の葬儀に参列し次の日は出勤しました。
その頃、猫達にあまり構ってあげられない日々が続いていました。
ある寒い日、ミクの様子がおかしいことに気がつきました。毛並みが悪く食欲もなくベッドでじっとして動きません。慌てて動物病院に連れて行き検査したら腎臓がかなり悪い状態になっていました。
仕事が忙しく残業続きだったのでミクは寂しさと寒さで体調を崩してしまったのです。
ミクを毎日病院に連れて行ってから仕事に向かい、友人にミクの看病をたのんでなんとか一命を取り留めてくれました。
ミクが慢性腎不全になってからは獣医師に部屋の温度を25度以上にして温かくするように言われていましたのでエアコンを最高温度に設定して部屋に閉じ込めていました。最高温度にしても中々25度にならない寒い家でしたのでミクの体調管理が大変でした。
早く新しい家を建てようと頑張りました。
昨年の春に新築へ引越しを無事終え猫達に気に入ってもらえるか心配でしたが数日で慣れのびのび暮らしてくれるようになりました。
冬も暖かくミクも嬉しそうでした。
これでミクも長生きしてくれると安心していたのですがやはり真冬はエアコンをつけていても床の方は寒かったのです。
ミクは本当に寒さに弱い子だったので油断しました。
今年の2月には血尿が出てよく吐き戻すようになりました。
その都度、病院へ連れて行ってましたが3月から急激に食欲がなくなりミクはまた衰弱していきました。
1年前も同じような状態だったけど持ち直してくれたからまた大丈夫だと信じていましたが容態は日に日に悪くなり3月末に旅立って行きました。
私は狂ったように泣き叫びました。
今まで沢山の悲しみを乗り越えて来られたのはミクがいてくれたからなのに。
ミクが亡くなる2週間前から毎日点滴と注射を打ちにいき、ミクにとっては辛い思いばかりさせてしまいました。ひとりで病院に連れて行く場合、運転しなければならないのでキャリーケースに入れて助手席に置いたままにしなければなりません。瀕死のミクを毎日そんな状態で運ぶことにも罪悪感を感じ抱っこすると吐いてしまうミクが可哀想で仕方なかったです。
夫がいてくれたらと何度も思いました。
ミクが亡くなったショックで私は帯状疱疹を患い仕事も辞めました。
私の病気が少し落ち着いた頃、地元のペット供養をしてくれるお寺でお葬式をしてもらい遺骨を持ち帰りました。
今でも毎日ミクを抱きしめ、いっしょにいてくれた感謝ともっと出来ることがあったのではという後悔とで涙が出てきます。
3年と少しの間に私の大切な人達は次々と旅立って行ってしまいました。
どうしてこんなことになってしまったのか誰も答えはくれません。
ひとつ言えることは残された私は彼らの分も強く生きていかなければならないということです。
もうひとりの愛猫を大切に一緒に生きて行きます。
でも、ものすごく寂しくなることがあります。
そんなときはまた書き込みさせて頂きます。
長々と書き連ねてしまい申し訳ありませんでした。
もし、飽きずに読んで下さった方がお見えでしたら感謝申し上げます。