天国のラブ

17年前の日曜日、君と出会った時は、小さな命で、天然石のような美しい目をしていたね。
我が家にやって来て、たくさんのしつけをさせてもらったね。君はオシッコだけは時間がかかったけど、それ以外はとても賢くて、いつも僕たちを笑わせてくれたね。ありがとう。君が居たおかげでいつも家族は一体だった。
君を連れていろんなところに行ったね。行くたびに、写真をたくさん撮りました。君は家族の中のスターのようだった。でも、ちょっぴり写真を撮られるのは嫌だったかもしれない。それでも、皆写真家のような顔をして撮っていた。
ある日、血便が出たことがあって、皆おろおろ。病院に連れて行くと、膀胱の中に腫瘍みたいなのがあったね。でも、お薬だけで改善した時は、先生も吃驚していた。君は生命力の塊だと、家族は感心していたんだよ。
ある日、目がうつろになったので、病院に連れて行くと、この時だけは手術しないとだめだった。でもね、切り取った部分を観たら、これもとっても大きな腫瘍だったけど、全快してくれた。嬉しかった。泣いた。
夏の暑い日だった。朝目が覚めると、君は足がもう動かなくなっていた。あの時ほど、天を恨んだことはなかったよ。でもね、僕たちを寝不足にさせないようにって、たったの1週間で虹の橋を渡ってしまった。
亡くなった時に君の幸せいっぱいな顔の表情、今でも忘れない。
僕たちのために生まれて来てくれたラブ、君は僕たちを幸せの14年間を体験させるために来てくれたんだね。だから君といた14年間は、黄金の幸せの時間だったと、今でも固く思っている。ありがとう。たくさんの幸せをくれて。
グッドバイ。でもまた必ず会おうな!

新潟県出身。
中央大学文学部独文科卒。
上場会社広報担当。
現在電子書籍執筆中。

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