あれから10年

おばあちゃんがこちらの世界から居なくなってもうすぐ10年が経ちますね。
あなたの天然な行動や発言はみんなを笑顔にしてくれましたね。

私は小さい頃からおばあちゃん子で、いつも一緒に居ましたね。おじいちゃんが亡くなって、専門学校に入るまで、ほぼ毎日のように泊まりにいって色んなことを話しましたね。「おやすみ」って言ってからも話が続き、毎回何度もおやすみを繰り返してましたね。
社会人になって一人暮らしを始めた時には、あなたは寂しがって泣いていましたね。そして、頻繁に帰る私に色々なお土産を渡してくれましたね。

そんなあなたが乳癌になって手術をしましたね。先生が何度も「脂肪が多くて...」って言ってたのには家族全員笑いました。
私達による強制リハビリも頑張りましたね。でもそのお陰で肩が動かなくなることもなく生活できましたね。私達に感謝してください(笑)
その後、通院の帰りに買い物に行ったのが、最後のお出かけでしたね。

乳癌からの転移で肺癌になり酸素が必要になりましたね。その頃から、家族の名前がわからなくなることも多々あったようです。私はその頃あまり帰れてなかったので、それを聞くことはなかったですが、私の名前は覚えていてくれていたみたいで、正直に言ってとても嬉しかったです。
そして入院して、ベット上で寝たきりになって、おばあちゃんの好物だったお寿司さえも食べなくなりましたね。その頃には私のことも分からなくなっていたように思います。

おばあちゃんの状態が悪くなって、そろそろかなと言う話もでていました。
私はその日は仕事で、新人だったので仕事も定時上がりは出来ませんでした。終わったあとにメールを見ると、あなたが亡くなったことが書かれていました。
私だけあなたの最期に立ち会うことができませんでした。
家族間で私を呼ぶか迷ったみたいです。だけど、以前おじいちゃんが亡くなった時に過呼吸を起こしたこと、動揺して事故したらいけないと思い呼ばないことにしたようです。
だからか、喋らない、冷たくなったあなたを見ても亡くなった実感がありませんでした。
家に帰って泣きながらあなたの年表と手紙を書き、あなたに渡しました。読んでくれてましたよね?

社会人になり、漸くあなたに恩返ししていけると思っていたのにそれが叶わなかったのが一番に辛かったです。美味しいものを食べにいったり、お出かけももっとしたかったです。

でも、いつかあなたと再会した時に、「おやすみ」を何度でも言うくらい尽きない話をしたいので、私は色んな経験をしていきたいと思っています。あと、あなたが買ってくれた振袖をいつかリメイクしてまた着たいと思っています。
今でもあなたが大好きです。
追伸
あなたはたまに私の夢に出てきていましたが、最近出てきてくれませんね。たまには私に会いに来てください。

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