ビリちゃん。

ビリちゃん。あなたにこうして気持ちを綴るのは初めてです。私は、あなたを可愛がっていた女の子の娘です。
その女の子、私の母は10日前にそちらへ行きました。会って何を話したでしょうか。

母が学校から帰宅すると必ずあなたが玄関まで出迎えにきてくれた話も聴きました。
家族と仲がよかったあなたが、最期は畑の真ん中にいた話も聴きました。
あなたが母の布団の中で出産し、冬の寒い晩だったため子供達が生まれてすぐ天国へ還った話も聴きました。天国で子供達に会えた時は嬉し涙を流したことでしょう。

ビリちゃん。私は母がいなくなって寂しい。涙が出ない日がありません。母は私の親友でした。私の希望そのものでした。休みの度に母は当然のように、「どこ行く?」と聞いてくれました。どんなに幸せだったか、もうそれが二度とない私の気持ちを解ってくれるなら、ビリちゃん、お願いです。
母に伝えて下さい。しょっちゅう私の夢に会いに来て、かつてのように遊びに行ってあげて、と。話をしてあげて、と。
ビリちゃん。お願いします... 寂しい寂しい私の願いを覚えていて下さい。

令和2年7月21日、母を末期の胃癌で亡くしました。

かつて『頑健』とお医者様に驚かれるほど元気だった母は、人間関係が上手くない私の、一番の親友です。

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