由美おばさんへ

由美おばさんへ
最後のお別れがコロナ禍のためにできずに残念でなりません。
4人兄弟の母の兄弟の中で一番エネルギシュだった由美おばさんが一番先に天国に旅立つとは思いませんでした。
思い返せば、僕がこうして社会に出て働けているのはおばさんのおかげです。
大学4年時に就職活動に失敗して生きる意欲を失い自室でひきこもっていたぼくに人伝をたどり働き口をみつけてくれたことが社会に出る第一歩でした。
もし、あのまま自室にひきこもっていたらと考えるとぞっとします。
昨今のひきこもりが長引いた中年がかかわった事件をニュースで耳にするたびに一つ間違えば自分もこうなっていたのではないかと肝を冷やすことがたびたびあります。
ゆみおばさんが末期がんで余命いくばくもないとわかった頃は、新型コロナの感染がピークに向かう最中で最後に感謝の気持ちを直接伝えることができずにお別れになってしまったことが悔やんでも悔やみきれません。
正直、新型コロナが憎いです。
こんなことなら仕事の忙しさにかまけて帰省する回数を減らしたりせずに年末年始やゴールデンウィーク、お盆期間と可能な限り帰省しておばさんと顔を合わせて色々お話しておけばよかったと後悔しています。
最後に一言、今までありがとうございました。ゆっくりと再開の日までゆっくりと休んでください。

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