父へ

あなたはギャンブル依存症だった。
あなたはいつも家に居なかった。
あなたはいつも母を泣かしていた。
だから小さい時の家族の思い出は
ないし、小学生になってからは、ほとんどあなたとしゃべってなかったし、どこか冷めた子供だった。
あなたが嫌いだった。
そしてあなたと母は私が18歳の頃
離婚した。

それから1年くらいして警察からの
連絡であなたが亡くなったことを知った。
まだ40代だったよね。
はじめは実感が無くて聞いても
何も思わなかった。

母を苦しめてあんなに嫌いだったのに
涙が溢れでた。
たくさん泣いた。
死んだら許されるんだね。

今33歳になりました。
結婚もしましたよ。
あなたのことはよく思い出します。
あなたのことはよく話します。
旦那さんは
あなたに容姿がそっくりです。
不思議ですね。
たまにあなたに見えます。

あの遺書は母、兄、私への物ですか?
それとも、祖父母への物ですか?
未だにそれは分かりませんが
今はきっと見守ってくれていますね。
見守ってくださいね。

私はいつかまたくる別れに怯えています。
どうか母と兄を守ってください。

そして、母も兄も私もそちらへ行った時また会いましょう。
きっと会えるよね。
その時は笑って話そうね。

ずっと冷たくしてごめんね。
お父さん。

大切な人


旦那

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